凱旋将軍

 凱旋将軍とは、5000名以上の敵兵を殺傷させた将軍に与えられた称号で、首都ローマでの凱旋式を行う権利を有することができる。将軍とは、具体的には、軍事的指揮権の意味があるimperiumを有する政務官がその対象となるので、imperiumを有していないものは、この栄誉に預かることができない。
 なお、後に、政務官の任期がすぎた後、引き続き政務官代行として職務を行うものについて問題が発生する。すなわち、この政務官代行は、首都ローマの領域に入ると、そのimperiumが消滅するため、凱旋式の権限を有しなくなる。これに対処するため、元老院は苦心の策として、凱旋式を行う間だけ有効なimperium(一日限りのimperiumという)を賦与することによって、凱旋式を行う権限を与えたのである。
 のちに、帝政期にはいると、凱旋式を行う権限を有するものは、カエサル家の一員のみに限られ、その他は、凱旋将軍顕彰を授与されるだけで、凱旋式を行うことはできなくなった。

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