王立図書館設立のきっかけ

 私は世界史が大好きで、特に高校時代は理工系クラスでありながら世界史の勉強に没頭しました。これは大学工学部に進学しても同じでした。その中でも特に、現代ヨーロッパの源流となった「古代ローマ」、人類の歴史上多大な規模の犠牲者を出し、いまでも現代に影響を与え続ける「第二次世界大戦」、この二つは最も興味を引く題材です。「王立図書館」開設はいわば、この私の趣味が高じたものです。
 ただ、私はいまだ勉強不足で、あまり記憶力がなく、勉強したところをよく忘れてしまうので、忘れないうちに何かに書き留めておかなくてはということで、本HPはいわば、私の勉強した部分のメモ帳がわりのようなものとなっています。

 最後になりましたが、あるとき知人から、「過去の歴史を習ってもあまり意味がない」と言われ愕然としたことがありました。しかし歴史全体を眺めると、「歴史は繰り返す」という言葉があるとおり、情けないことに人間は同じ愚行を繰り返しています。歴史を学ぶと言うことは、その愚行の繰り返しを断ち切る一つの手段ではないかと思います。
2002年9月29日 王立図書館長 関谷


 私は、歴史を勉強するにあたって、二つのことに注意することを心がけています。
 一つは、単独の文献や書籍の記述だけで物事を判断せず、複数の文献や書籍を突き合わせること。これは、何事もそうですが、客観性を持つことが必要だからです。文献や本を書くのは人間ですから、自然と記述した人の考えなどのいわゆる独断と偏見という主観性が入ったりします。また特に、回想録や日記など自分のことを記述した書籍の場合、自分の都合の悪いことはなるべく避けて記述したり、自分の都合の良いように記述する傾向が顕著です。
 また、よく「ペンは剣より強し」と言いますが、ペンが腐っている場合があることに注意しなければいけません。というのは、歴史は勝者の側で書かれ、伝わる場合が多いからです。その場合、勝者の側は自分の行動を正当化するために徹底的に美化され、敗者については徹底的に悪役として不当とも言える記述がなされることが多いからです。第二次世界大戦の記述一つとっても、敗戦国であるドイツ、日本の支配者が徹底的に悪役としてこき下ろされる一方、戦勝国のアメリカなどの指導者が美化されていることを見ても解ります。

 二つは、現在の価値観や道徳心だけで物事を判断することを避けることです。ここで、イギリスの古典学者のケネス・ドーヴァーのギリシア人の同性愛についての有名な研究書の一文を引用します。

 これは、過去の文化や事件に目を向けるとき、やはり何らかの「道徳的評価の介入」によって何かをゆがめてしまったり、「一つの文化の意見」でもって過去のことを判断をしてはいけないのではないかと、そのように思われるからです。
2003年4月1日 王立図書館長 関谷

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